第 37 章:階層型圧縮
圧縮品質は削除文字数ではなく、判断価値をどれだけ残したかで決まります。
公開ソースのスナップショット:実装例は 2026-07-27 に確認した Kocoro 公開
origin/mainのコミット4ec6772に基づきます。学ぶべき対象は不変条件であり、定数は最新ソースで再確認してください。
37.1 解くべき問題
一律の切り詰めでは、次の判断に必要な結果と二十手前の古い出力を同じように扱います。また、本文自体が価値である read/search 結果までメタデータだけにしてしまいます。
37.2 設計原則
最新の証拠は完全保持し、中程度に古い大きな結果は意味要約または先頭・末尾へ圧縮し、本当に古い結果はメタデータだけにします。本文を担う調査ツールには Tier 2 の下限を設け、一回の意味要約数を制限します。
37.3 スナップショットの根拠
| ソーススナップショット | 観測 |
|---|---|
4ec6772 | 最新 8 件の Tool Result message は完全保持 |
4ec6772 | 末尾から 8–19 は Tier 2、20 以上は Tier 1——ただし本文を担う調査系・ブラウザ系ツールは Tier 2 の下限を保つ |
4ec6772 | Tier 2 意味要約閾値は 2,000 文字、圧縮 fallback 上限は 300 文字 |
上記の値は特定時点の実装例であり、普遍的な契約ではありません。
37.4 実装チェックリスト
- 本文が判断に必要かどうかでツールを分類する。
- 書き換え後も tool call/result の対応を保つ。
- 追加要約呼び出しとキャッシュ影響を計測する。
37.5 まとめ
圧縮品質は削除文字数ではなく、判断価値をどれだけ残したかで決まります。
各章は一つのシステムとして読んでください。コンテキスト、Tool Schema、永続化、ステアリング、時間規律、ループ検出、並列性は相互に影響します。